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「このごろ会社のランチがおいしくない」というハルマ。どうしてかと聞いたら「一緒に住み始めてリカの手料理を食べるようになったら、いままですごくおいしいと思ってた会社のランチがまずく感じるようになった」

うまい。どこで覚えたのそんな上手な褒め言葉。この人ってこんなに口が達者だったかな。

もっともこれまでは、実家にいても一人暮らしのときも、ほとんど外食で済ませてきたハルマ。唯一しっかり食べられて、それなりにバランスのとれた食事は会社のランチだった。なので、会社のランチはハルマの食生活の中で最も重要な位置に君臨していた。

今は私の作る晩ご飯がダントツ１位のようだ。でも来週から仕事が始まると、今みたいに丁寧な献立はできないかもしれない。１位の地位を維持するようにがんばるので、ハルマも少々おおげさでもいいから前述のような褒め言葉をどんどん発してほしい。私は褒められてのびるタイプだから。おだてられて木に登り、調子に乗って逆立ちして落ちるタイプでもあるけれど。

蟹のみそ汁、アスパラガスの豚バラ巻き、回鍋肉、実家の隣家のおじいさんからもらった蕨のおひたし。明日、健康診断だったことをすっかり忘れ、ハルマにつられて発泡酒と氷結を飲んでしまった。